OPULENCE Volume.4-1
OPULENCE Volume.4

ドラァグクイーンショーを楽しむための5のこと

日本初の大規模ドラァグショー「OPULENCE」の第4回公演が開催

編集:
Time Out Tokyo Editors
寄稿:
Kumiko Hoshi
広告

タイムアウト東京 > LGBTQ+ > ドラァグクイーンショーを楽しむための5のこと

日本初の大規模ドラァグショー「OPULENCE」が、4回目となる「OPULENCE Volume.4」を2024年5月19日(日)に「Zepp Shinjuku (TOKYO)」で開催する。

クラブイベントのようなサウンドと照明が広がる空間で、世界的なドラァグクイーンたちや国内人気クイーンによる華麗なショーが楽しめる同イベント。今回は「ル・ポールのドラァグ・レース」から3人の海外クイーン、Alaska(アラスカ)、Courtney Act(コートニー・アクト)、Willam(ウィラム)が初来日し、パフォーマンスを披露する。本記事では、OPULENCEを楽しむための注目ポイントを5つ紹介しよう。

関連記事
OPULENCE Volume.4
「ル・ポールのドラァグ・レース」からALASKAの来日公演が開催

1. ドラァグクイーンの歴史を学ぶ

ドラァグクイーンとは、主に男性が女装したパフォーマーのこと。ゴージャスなヘアメイクときらびやかな衣装を身にまとい、女性性を誇張したリップシンク(口パクでの歌唱)やダンスなどのパフォーマンスを特徴とする。

ゲイ差別が激しいアメリカでコメディーと社会風刺を兼ねて誕生し、ゲイクラブなどアンダーグラウンドシーンを中心に活動してきた。

日本では1980年代後半から、国内ドラァグクイーン先駆者の一人、シモーヌ深雪(ふかゆき)や京都のアーティスト集団「ダムタイプ」のメンバーらを中心にクラブメトロやアートシーンで発展。90年代初頭には芝浦のクラブ「ゴールド(GOLD)」で女装コンテスト「ミス・ユニバース」などが開催されるようになり、1996年には雑誌「流行通信」で「ドラッグ・クイーン」(ドラァグではなく)の初の特集が組まれた。

2. 「Drag」の語源を知る

「ドラァグ(Drag)」とは、「クスリ」ではなく「裾を引きずる」を意味することを知っているだろうか? 語源には諸説あるが、1860年代のビクトリア朝イギリスで、2人組パフォーマー「ボルトンとパーク」がドレスを身にまとってパフォーマンスする際、ペチコートを床に引きずっていたことに由来するともいわれている。

長らくゲイカルチャーと結びつきが強かったドラァグカルチャー。だが近年、2001年にオランダの同性婚法制化を契機に、ヨーロッパや南北アメリカ、オセアニアや台湾など37の国・地域(2024年3月現在)で同性婚が可能になるなど、権利関係改善は少しずつ進みつつある。

2009年から放送開始したドラァグクイーンのリアリティー番組、ル・ポールのドラァグ・レースも世界的ブームとなり、スーパースターを多数輩出している。日本でもドラァグクイーンを題材にしたミュージカルや映画が注目され、一気に般大衆へ受け入れられるようになった。

広告

3. 国内最大級のドラァグショー「OPULENCE」とは?

OPULENCEは2023年1月にスタートした国内最大級のドラァグショー。会場は、新宿エリア最大級の1500人(スタンディング)のキャパシティーを誇る、「東急歌舞伎町タワー」内にあるZepp Shinjuku (TOKYO)。新宿を特徴付ける要素の一つであるLGBTQ+の文化を尊重しながら、街と一体化した日本独自のエンターテインメントとして誕生した。

ウェルカムクイーンの歓迎を受けてフロアに足を踏み入れると、360度のLEDビジョンに広がる映像に圧倒され、たちまち音と光の洪水に飲み込まれる。ドレスコードは特段設けられていないが、「自分らしいメイクやファッションで非日常を楽しんでほしい」と主催者は話す。

音楽に身を任せて踊るもよし、ファン同士の交流を深めるもよし。思い思いの楽しみ方ができる一夜限りの祭典だ。

4. 国内外の人気クイーンのパフォーマンスに魅了される

今回は、ル・ポールのドラァグ・レースのオールスターシーズン2で優勝したアラスカ、初のオーストラリア人クイーンとして人気を博するコートニー、番組初の途中退場という苦い経験を経てドラァグスターとなったウィラムの3人をゲストクイーンに迎える。ドラァグスーパーグループ「AAA Girls」としても活躍する彼女たちの、日本初のパフォーマンスに期待が高まる。

国内からは、Vera Strondh(ヴェラ・ストロンジュ)、Sera Tonin(セラ・トニン)、Labianna Joroe(ラビアナ・ジョロー)らが出演。振り付けや構成も独特に進化し、今や若手ドラァグシーンをけん引する彼女たち。それぞれの個性や世界観が光るステージにも注目だ。

初めて参加する人は、彼女たちの代表曲や過去のパフォーマンスをYouTubeやSNSなどで事前に予習しておくといいだろう。国内外のスターの豪華絢爛(けんらん)な共演を、ぜひ一緒に体感してほしい。

広告

5. 次世代スター誕生の瞬間を目撃する

今年4月に開催された「東京レインボープライド2024」の公式アフターパーティー「Sparkle」では、OPULENCEへの出場権をかけた新人クイーンのコンテストが企画された。

一般投票でクイーンに選ばれたMeringue(メレンゲ)と、ドラァグキングのDerek Toro(デレク・トロ)の2人の勝者が最終決戦に挑む。ドラァグキングとは、主に男性の姿に異性装した女性パフォーマーのこと。これまで男性による女装が多かったが、ドラァグショーの人気の高まりとともにドラァグキングが活躍する場も増えている。

バトルの採点はリップシンクやスピーチ、衣装などを対象とし、最終ジャッジにはアラスカ、コートニー、ウィラムも参加。お気に入りの参加者を見つけ、次世代スター誕生の瞬間を目撃してほしい。

ショーのほかにもDJタイムや特設フォトブース、グッズ販売など見どころを多数用意。来場者にはセレクトショップ「BEAMS」とコラボレーションしたオリジナルサングラスのプレゼント(*)も予定されている。

ドラァグカルチャーへの愛にあふれた夜に酔いしれよう。

* 数量限定、サングラスのデザインはランダム、先着順で無くなり次第終了。返品交換不可

もっと知りたいなら......

  • LGBT
  • LGBT

ドラァグクイーン界の大御所、ル・ポールが主催するアメリカ発のリアリティー番組「ル・ポールのドラァグ・レース:オールスターズ」シーズン2の勝者、ALASKA(アラスカ)が日本に来日。2024年5月18日(土)、「ズーク トウキョウ(Zouk Tokyo)」で単独ライブ「An Evening With ALASKA」を開催する。

  • LGBT

ドラァグクイーンは、単に派手で独創的なだけではない存在だ。豪華絢爛(けんらん)なエンターテイメントが繰り広げられる裏には、公では語られないようなさまざまなドラマがある。

ライター、ダンサーとして活動する筆者の、高校時代からの友人であるVera Strondh(ヴェラ・ストロンジュ)は、さまざまなシーンで活躍するドラァグクイーン。「一緒に踊らない?」という彼女の一言から新宿二丁目のイベントに出演した際、Veraの「ドラァグマザー」であるVictoria Strondh(ヴィクトリア・ストロンジュ)と「ドラァグファザー」のMarcel Onodera(マルセル・オノデラ)に出会った。

広告
広告
  • LGBT

熱気を帯びるLGBTQ+コミュニティーのパーティーシーン。ゲイ・レズビアン・バイセクシュアル・トランスジェンダー・クィアなど、あらゆるセクシュアリティー・ジェンダーの人たちが足を鳴らして、自分たちの存在を光らせている。

誰もが安心して参加し、ホットなナイトライフを送れる東京のLGBTQ+イベントを紹介する。

おすすめ
    関連情報
    関連情報
    広告