アヌト デザむン 工芞 民藝 ミュヌゞアムにた぀わるむンタビュアヌ・ラむタヌ・䌁画線集・コラムニスト

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東京、2023幎に行くべきアヌト展

東京、2023幎に行くべきアヌト展

タむムアりト東京 > カルチャヌ > 東京、2023幎に行くべきアヌト展 江戞時代の日本矎術から印象掟の傑䜜たで、2023幎もさたざたな展芧䌚が行われる。ファッション界からは「ディオヌル」や「むノ・サンロヌラン」のようなハむブランドを特集した倧芏暡な展瀺、「愛」をテヌマにした「ルヌノル矎術通」のコレクション展などだ。 そのほかにも、今幎はアンリ・マティスやデむノィッド・ホックニヌ、アントニ・ガりディなど巚匠たちのアヌトが堪胜できる。 アヌトは実際に芳るず感動もひずしお。ぜひ、矎術通やアヌトギャラリヌに足を運んでほしい。ここでは、カレンダヌに曞き蟌んでおくべき展瀺を玹介しよう。 関連蚘事『東京、無料で入れる矎術通・博物25遞』『東京のベストパブリックアヌト』

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モダニズムず日本の矎の共通項を芋いだした茶宀研究の第䞀人者、建築家・堀口捚己の回顧展が開幕

モダニズムず日本の矎の共通項を芋いだした茶宀研究の第䞀人者、建築家・堀口捚己の回顧展が開幕

湯島の「囜立近珟代建築資料通」で、䌁画展「建築家・堀口捚己の探求 モダニズム・利䌑・庭園・和歌」が開幕した。 近代日本を代衚する建築家の䞀人である堀口捚己ほりぐち・すおみ、18951984幎は、日本囜内で最初の本栌的な近代建築運動「分離掟建築䌚」結成時に䞭心ずなり、近代建築を日本ぞ導入した人物。その䞀方で、䌝統的な数寄屋建築や茶宀の研究などでも功瞟を残し、歌人ずしおも知られた。本展は、数倚くのオリゞナル図面や初公開の資料矀から、堀口の生涯にわたる掻動を玹介する初めおの回顧展だ。 Photo: Naomi展瀺颚景 欧州各囜で近代建築を芖察、「玫烟荘」など代衚䜜の蚭蚈に぀ながる 時系列に沿っお4぀のテヌマで展開する本展の冒頭では、1920幎に結成した「分離掟建築䌚」に関する貎重な写真や玙資料、欧州各囜で近代建築を芖察した旅に぀いおなど、1920幎代の出来事を䞭心に玹介する。 Photo: Naomi「1. 分離掟建築䌚ず衚珟䞻矩の圱響 19201929」の展瀺颚景 特に、1幎近くにわたっおオランダ、ベルギヌ、ドむツ、チェコなどを巡った欧州ぞの旅は、堀口の建築デザむンにおいお倧きな転機ずなった。公共斜蚭だけではなく、垂民が暮らす䞀般的な䜏居や集合䜏宅にも優れたデザむンの建築物が倚いこずが印象に残ったずいう。 Photo: Naomi「1. 分離掟建築䌚ず衚珟䞻矩の圱響 19201929」の展瀺颚景 垰囜埌の1924幎、オランダ衚珟䞻矩を䞭心ずする近代建築に぀いおたずめた曞籍『珟代オランダ建築』を出版しおいるが、本展では、曞籍に掲茉された貎重な写真などの資料も倚数を展瀺する。たた、アムステルダムの博物通「ミュヌゞアム ヘット シップMuseum Het Schip」が制䜜した、堀口の玹介映像なども䞊映されおいる。 Photo: Naomi「1. 分離掟建築䌚ず衚珟䞻矩の圱響 19201929」の展瀺颚景 1930幎代の堀口は、建築ず庭園のデザむンを䞀䜓的に融合させた個人䜏宅の蚭蚈を手がけるようになる。さらに1950幎代にかけおは、近代建築運動の䞻流ずなった癜い箱型で非装食・非察称性、機胜性を重芖する「囜際様匏むンタヌナショナル・スタむル」を実践した建築も数倚く実珟させた。 残念ながら圓時の建築物は、オランダの建築を取り蟌んだ代衚䜜「玫烟荘しえんそう」も含めほずんど珟存しおいないが、本展では、オリゞナルの蚭蚈図面や圓時の写真などを通しお知るこずができる。 Photo: Naomi「2. 囜際様匏ぞの傟倒 19301939」の展瀺颚景 堀口が実枬調査した茶宀を原寞で再珟展瀺 囜際様匏の建築を実践しおいた1930幎代埌半から1950幎代にかけおは、堀口が数寄屋建築や茶宀の研究に䞊行しお取り組んだ時期ずも重なる。茶の湯を「生掻構成の芞術」ず評し、茶宀ず露地、道具や床の間、茶を喫する人々の所䜜などが調和しお生たれる矎に倧きな関心を寄せ、やがお茶宀研究の第䞀人者ずなっおいく。 Photo: Naomi「3. 「日本」の探求 19361958」の展瀺颚景 欧米の近代に孊ぶ颚朮が党盛だった圓時、アシンメトリヌや䞍完党な状態、玠材や自然の䞭に矎を芋いだす日本文化や日本的なものず、西掋文化やモダニズム建築に、通底する芁玠を芋出そうず暡玢を続けた堀口の姿勢は、特筆すべきものだろう。 物資統制や建築に関わる制限が深刻化した倪平掋戊争䞭は、蚭蚈掻動もたたならず、茶の湯や茶宀研究にたすたす傟倒する。織田信長の匟、織田有楜斎が建おた
䞖界が熱狂したビヌトルズの玠顔ず日垞、ポヌル・マッカヌトニヌ写真展が開催䞭

䞖界が熱狂したビヌトルズの玠顔ず日垞、ポヌル・マッカヌトニヌ写真展が開催䞭

ポヌル・マッカヌトニヌPaul McCartney自らが撮圱した、玄250枚もの写真を展瀺する展芧䌚「ポヌル・マッカヌトニヌ写真展 1963-64Eyes of the Storm」が、六本朚の「東京シティビュヌ」でスタヌトした。 2023幎にロンドンの「ナショナル ポヌトレヌト ギャラリヌNational Portrait Gallery」のリニュヌアルオヌプン蚘念展ずしお開催され、アメリカでの巡回展を経お、぀いに日本に䞊陞。埅ち望んでいたファンも倚いこずだろう。 Photo: Naomi゚ントランスの展瀺颚景 ©1964 Paul McCartney under exclusive license to MPL Archive LLP 日本でのみ展瀺されるビヌトルズ4人のブロンズ像は必芋 開幕に先立っお行われたプレス向けの内芧䌚では、本展のキュレヌタヌで、ナショナル ポヌトレヌト ギャラリヌ共同孊芞郚長のロヌゞヌ・ブロヌドリヌRosie Broadlyが登壇し、本展開催に至るたでのさたざたな゚ピ゜ヌドを明かした。 Photo: Naomiナショナル ポヌトレヌト ギャラリヌ共同孊芞郚長のロヌゞヌ・ブロヌドリヌ 驚くこずに、展瀺されおいる写真のほずんどが、ネガやコンタクトシヌトのたた長らく保管されおきたもので、これたで䞀切公開されおこなかったずいう。「写真の遞定から、䌚堎レむアりトに合わせた壁の色や手曞きの文字、額瞁のセレクトたで、展芧䌚準備のさたざたなプロセスに、ポヌル自らがずおも協力的に関わっおくれた」ずブロヌドリヌは笑顔で語った。 Photo: Naomi゚ントランスの展瀺颚景 © 1964 Paul McCartney under exclusive license to MPL Archive LLP さらに、日本䌚堎のみで展瀺されるビヌトルズ4人の貎重なブロンズ像も芋逃せない。手がけたのはむギリスの圫刻家デむノィッド・りィンDavid Wynneだ。1964幎の「オランピア劇堎L'Olympia」公挔を行うためにパリに滞圚しおいた、制䜜圓時の4人の写真も展瀺されおいる。 ブロンズ像は、圓初マネゞャヌだったブラむアン・゚プスタむンBrian Epsteinがコレクションしおいたものだずいう。残念ながら著䜜暩の郜合䞊、䜜品画像の掲茉ができないため、䌚堎でじっくりず鑑賞しおほしい。 Photo: Naomi展瀺颚景 ©1964 Paul McCartney under exclusive license to MPL Archive LLP ずもに䞖界各地を旅しおいるかのようなスナップの数々 本展で展瀺されおいるのは、今から玄60幎前の1963幎12月から「゚ド・サリノァン・ショヌ」でアメリカに凱旋がいせんした1964幎2月たでの玄3カ月間の蚘録だ。1962幎にデビュヌした埌、瞬く間に䞖界的なスタヌずなったビヌトルズの絶頂期ず重なる。 Photo: Naomi『On tour in London 1963』の展瀺颚景 ©1964 Paul McCartney under exclusive license to MPL Archive LLP 本展は、ほが撮圱された時系列に沿っお展開しおいく。ロンドンやリノァプヌルで撮圱された写真からスタヌトし、パリ、ニュヌペヌク、ワシントンD.C、そしお䌑暇を過ごしたマむアミず、䞖界を転々ずしおいた圌らの旅に同行しおいるような気分が味わえるだろ
東京、8月に芳るべき建築展3遞

東京、8月に芳るべき建築展3遞

建築奜きなら倏期䌑暇を利甚しお、有名建築を芋孊しに各地を蚪れた経隓があるこずだろう。しかしながら昚今の猛暑を考えるず、東京にいながらにしお涌しい矎術通やギャラリヌで建築の䞖界に浞るずいうのも䞀぀手かもしれない。 ここでは、リニュヌアルを控えた「緎銬区立矎術通」の改築も担圓する建築家・平田晃久の個展や、建築事務所向けの玙補暡型のプロゞェクト「テラダモケむ」によるこれたでの取り組みを玹介する展芧䌚などを取り䞊げおいる。たた、日本を代衚する建築デザむン専門誌『GA JAPAN』が毎幎開催しおいる「珟代䞖界の建築家展 INTERNATIONAL」も、建築ファンなら必芋だ。  平田晃久 人間の波打ちぎわ (C) 平田晃久建築蚭蚈事務所緎銬区立矎術通・貫井図曞通 暡型 建築家の平田晃久ひらた・あきひさ、1971幎〜がこれたでに手がけた、たたは珟圚進行圢のプロゞェクトを、未来ぞの展望も螏たえお玹介する展芧䌚が「緎銬区立矎術通」で開催される。 平田は倧阪に生たれ、1997幎に京郜倧孊倧孊院の建築孊専攻修士課皋を修了埌、䌊東豊雄建築蚭蚈事務所に勀務し、2005幎に独立した。囜内倖での受賞歎を持ち、これたでに矀銬県の「倪田垂矎術通・図曞通」や、熊本県の「八代垂民俗䌝統芞胜䌝承通」などを手がけた。 なお、䌚堎の緎銬区立矎術通も平田による建お替えが予定されおいる。コンセプトは「21䞖玀の富士塚アヌトの雲本の山」。緎銬に叀くから存圚する「富士塚」をテヌマに、「矎術ず本」を街や人々ず぀なぐ堎ずしお構想されおおり、2025幎床䞭に䞀時䌑通、2028幎床に完成・開通の予定だ。 ※9月23日月・祝たで1018時入通は17時30分たで䌑通日は月曜8月12日・9月16日は開通、8月13日、9月17日料金は1,000円、6574歳・孊生800円、75歳以䞊・䞭孊生以䞋無料 珟代䞖界の建築家展 INTERNATIONAL 昚幎INTERNATIONAL 2023展の様子 䞖界の建築デザむンの朮流を探る展芧䌚「珟代䞖界の建築家展 INTERNATIONAL 2024」が青山の「GA gallery」で開催。本展は毎幎行われおおり、今幎で32回目を迎える。 䌚堎ではプレれンテヌションポスタヌのほか、暡型、図面、映像などを通しお、珟代建築を代衚する建築家24組による䞖界を舞台にした最新プロゞェクトを玹介する。囜内からは藀本壮介、隈研吟、SANAAの3組が登堎。海倖からはスティヌブン・ホヌルSteven Holl、デむビッド・チッパヌフィヌルドDavid Chipperfield、クリスチャン・ケレツChristian Kerezなど蚈21組が名が連ねおいる。 䞖界の最新建築を垣間みおは。 ※9月8日日たで12時〜18時30分料金は600円 テラダモケむ 1/100×100 TERADAMOKEI PICTURES 第1匟映像䜜品「1/100 SHIBUYA Crossing」 建築家でデザむナヌの寺田尚暹ず、玙噚加工䌚瀟ずしお60幎超の実瞟を持぀犏氞玙工による玙補暡型の協働プロゞェクトずしお2011幎に発足した「テラダモケむ」。建築事務所向けの「1/100建築暡型甚添景セット」シリヌズを制䜜しお以来、「䞖界の郜垂線」「スポヌツ線」「暹朚線」など続々ずシリヌズ化し、毎月新補品を発衚しおいる。 「束屋銀座」7階の「デザむンギャラリヌ1953」で開催される「テラダモケむ 1/100×100」では、これたでのテラダモケむの取り組みをはじめ
東京、7月に芳るべきファッション展3遞

東京、7月に芳るべきファッション展3遞

日本を代衚するファッションデザむナヌ髙田賢䞉の没埌初ずなる倧芏暡個展をはじめ、2024幎の7月はファッションにた぀わる展芧䌚が盛況だ。 フランスのメゟン「カルティ゚Cartier」が原宿に初めおブティックをオヌプンさせおからの半䞖玀を振り返る展芧䌚では、ファッションの䞖界にずどたらず「カルティ゚珟代矎術財団」ず協業しおきた珟代アヌティストによる150点以䞊のアヌト䜜品も䞊んでいる。たた、展芧䌚ではないので本皿では取り䞊げないものの、青山に新しくオヌプンした「化粧文化ギャラリヌ」もメむクや装いに関心のある人ならば䞀床は蚪れおみおほしい。 髙田賢䞉 倢をかける Photo: Tomomi Nakamura 日本人デザむナヌずしお1970幎代前半にいち早くパリぞ進出した、ファッションブランド「KENZO」創蚭者、髙田賢䞉1939〜2020幎が、初台の「オペラシティアヌトギャラリヌ」で開催される。没埌初の倧芏暡個展ずいう点でも泚目が集たっおいる。 ファッション界の垞識を打ち砎るスタむルを生み出し、「色圩の魔術垫」ず呌ばれるこずもあった髙田。そのクリ゚ヌティビティの倉遷を、衣装の展瀺やデザむン画でたどるこずができるほか、幌少期からのスケッチや、アむデアの源泉ずなった資料、圌を支えた人々ずの亀流を瀺す写真なども玹介する。 「朚綿の詩人」ず称賛され䞖界的に知られる存圚ずなっお以降も、「衣服からの身䜓の解攟」をテヌマに、日本人ずしおの感性を駆䜿した新しい発想のコレクションを発衚した。埌進の日本人デザむナヌが䞖界進出する道を開いた、偉倧なるパむオニアの功瞟を再発芋しよう。 ※9月16日月・祝たで1119時入堎は閉堎の30分前たで定䌑日は月曜祝日の堎合は翌日、8月4日日料金は1,600円、倧孊生・高校生1,000円䞭孊生以䞋無料 カルティ゚ず日本 半䞖玀のあゆみ 「結 MUSUBI」展 — 矎ず芞術をめぐる察話 Photo: Tomomi Nakamura フランスを代衚するハむゞュ゚リヌりオッチメゟン「カルティ゚Cartier」が、䞊野の「東京囜立博物通 衚慶通」で、「メゟン」ず日本を結ぶさたざたなストヌリヌを玹介する展芧䌚を開催する。 20䞖玀初頭に矎術愛奜家であったルむ・カルティ゚の時代から珟代たで、「メゟン カルティ゚」の䜜品がいかに日本からの圱響を受けおいるか、たた、1988幎以降、日本で開催されおきたカルティ゚の展芧䌚を振り返りながら、その歎史を貎重なアヌカむブピヌスずずもに玹介する。 加えお、倚くの日本人アヌティストをペヌロッパに玹介しおきた「カルティ゚珟代矎術財団」の掻動も玹介。柁谷翔が描いた絵画50点の連䜜をはじめ、村䞊隆や暪尟忠則、荒朚経惟、川内倫子、森山倧道、束芋、宮島達男、杉本博叞、䞉宅䞀生らの䜜品も展瀺予定だ。 カルティ゚が日本で最初のブティックをオヌプンしたのは1974幎。カルティ゚ゞャパン50呚幎にふさわしい、貎重で豪華な展芧䌚ずなるだろう。 ※7月28日日たで9時30分17時金・土曜は19時たで入堎は閉堎の30分前たで定䌑日は月曜7月15日は開通料金は1,500円、倧孊生1,200円高校生以䞋無料 生誕100幎 越路吹雪衣装展 画像提䟛早皲田倧孊挔劇博物通越路吹雪撮圱束本埳圊 越路吹雪こしじ・ふぶき、192480幎は、宝塚歌劇団のトップスタヌずしお掻躍し、退団埌は「シャン゜ンの女王」ず呌ばれた䌝説のスタヌだ。その生誕100幎を蚘念した䌁画展が、東京
「もの掟」から「觊」ぞ、手ざわりを探求し続けた吉田克朗の初回顧展が開催

「もの掟」から「觊」ぞ、手ざわりを探求し続けた吉田克朗の初回顧展が開催

「もの掟」ず称され、1980幎代には改めお囜際的な泚目を济びた日本の矎術家たちがいる。菅朚志雄すが・きしお、1944幎、李犹煥リ・りファン、1936幎、関根䌞倫19422019幎らの1960幎末1970幎代半ばの掻動は、半䞖玀がたっおもなお泚目を集め続けおいる。 Photo: Naomi巊奥から『赀・カンノァス・糞など』197174幎、埌玉県立近代矎術通蔵、『Cut-off (Paper Weight)』1969幎、2024幎再制䜜、『650ワットず60ワット』1970幎、埌玉県立近代矎術通蔵 その䞭心的存圚、か぀先駆者ずなっおいた䞀人が、吉田克朗よしだ・か぀ろう、1943〜1999幎。1970幎代埌半から晩幎にかけおはさたざたな実隓的手法に取り組み、自身の衚珟を探求し続けた矎術家だ。55歳で没した吉田の初めおの回顧展が珟圚巡回䞭だ。2024幎6月30日に閉幕した「神奈川県立近代矎術通 葉山通」に匕き続き、7月13日からは埌玉・北浊和の「埌玉県立近代矎術通」で開催されおいる。 Photo: Naomi埌玉県立近代矎術通 本展では5぀の章を通しお、「もの掟」を代衚する初期の䜜品から1990幎代埌半の絵画の倧䜜たでを幅広く玹介しおいる。倚数の蚘録写真や未公開の資料も亀えながら、玄30幎間の倚様な創䜜掻動の党貌に迫る展芧䌚だ。 埌玉県深谷垂出身の吉田は、存呜䞭から埌玉県立近代矎術通での展芧䌚開催を望んでいた。吉田の遺志を受け、回顧展の機䌚は5幎以䞊前から怜蚎されおいたずいう。吉田の遺族をはじめ、䜜品矀ず資料を管理しおいる「The Estate of Katsuro Yoshida」、長幎にわたり吉田を研究しおいる「奈良県立矎術通」の孊芞課長・山本雅矎らに加え、先行しお巡回展を開催した神奈川県立近代矎術通が、ずもに数幎がかりで準備を続け、没埌25幎を迎えた今幎、念願の開催に至った。 初公開の制䜜ノヌトから浮かぶ「衚珟の暡玢」 「第1ç«  ものず颚景ず 1969-1973」の冒頭には、印象的な「觊しょく」シリヌズの䜜品矀が䞊び、その奥に、吉田が遺した制䜜ノヌトの䞀郚が初公開されおいる。著䜜暩の郜合で画像を掲茉できないが、本展の展瀺宀でぜひじっくりず目を通しおほしい。 晩幎たで曞き続けられたずいう膚倧な数のノヌトには、珟存しおいないものも含む数々の䜜品に぀いお、玠材・寞法などの構想や现かな制䜜プラン、図面などが描かれおいる。たた、自身の衚珟を暡玢し続けた時期の思玢や、圓時の矎術界や矎術通ぞの思いなども、気持ちのこもった筆臎で぀づられおいた。 Photo: Naomi「第1ç«  ものず颚景ず 1969-1973」展瀺颚景 なお、ほんの䞀郚ではあるが、本展の開催に合わせお刊行された曞籍『吉田克朗 制䜜ノヌト1969-1978』でも、现かな解説ずずもにノヌトの内容にじっくりず目を通すこずができる。本展図録ず䜵読すれば、吉田の創䜜掻動により深くアクセスする䞀助ずなるだろう。 Photo: Naomi本展の図録や制䜜ノヌト、関連曞籍などは、ミュヌゞアムショップで賌入可胜だ。 「もの掟」の動向の再怜蚌、新たな衚珟の詊行錯誀 1964幎、倚摩矎術倧孊に進孊した吉田は、戊埌日本の前衛芞術家を数倚く芋いだした矎術家の斎藀矩重さいずう・よししげ、1904〜2001幎の䞋で指導を受ける。卒業埌は、同校の卒業生が集たっおいた暪浜垂の共同アトリ゚で、関根䌞倫や菅朚志雄、小枅氎挞らず創䜜掻動に取り組む。特に1968幎に発衚され
東京、7月7日に終了する芋逃せないアヌト展3遞

東京、7月7日に終了する芋逃せないアヌト展3遞

い぀の間にか2024幎も半分が過ぎ、倏䌑みを目前に控えた7月を迎え、東京の矎術通も展瀺替えのシヌズンになっおいる。蚪れたいず思っおいたのに、慌ただしく過ごしおいるうちに䜕ずなく行きそびれおいる展芧䌚もあるのではないだろうか。ここでは、今週末たでに閉幕する泚目の展芧䌚を3぀ピックアップしお玹介する。 ブランクヌシ展は日本の矎術通での倧芏暡展が初めお実珟した点でも意矩深い。囜内倖で再評䟡が高たる䞉島喜矎代は、残念ながら䌚期䞭の2024幎6月19日に逝去し、その蚃報は倚くのアヌトファンを悲したせた。泚目の集たるホヌ・ツヌニェンの初期䜜から最新䜜たでを網矅的に玹介する展芧䌚もさるこずながら、同じ䌚堎で開催䞭の「翻蚳できない わたしの蚀葉」や「Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞蚘念展」も7月7日日たでずなる。いずれも芋逃せない展芧䌚ばかりだ。 ブランクヌシ 本質を象る 画像提䟛石橋財団アヌティゟン矎術通コンスタンティン・ブランクヌシ《眠れるミュヌズ》1910-1911 幎頃、石膏、 19.0×28.0×19.5cm、倧阪䞭之島矎術通5 月12 日たで展瀺 20䞖玀圫刻の新たな衚珟を開拓した存圚ずいわれ、マルセル・デュシャンMarcel Duchampやむサム・ノグチIsamu Noguchiらにも圱響を䞎えた圫刻家、コンスタンティン・ブランクヌシConstantin Brâncuşi。石こうの「接吻」1907〜1910幎や「ポガニヌ嬢Ⅱ」1925幎をコレクションする京橋の「アヌティゟン矎術通」で、埅望の䌁画展が開催される。 パリでロダンに芋いだされるも、早々に独立したブランクヌシ。自身の故郷であるルヌマニアの文化や、同時代に発芋されたアフリカ圫刻などに觊れ、掗緎された独自のフォルムず、玠材ぞの探求を続けた。 「ブランクヌシ 本質を象る」には、パリのブランクヌシ・゚ステヌトが協力。囜内倖で所蔵されおいる圫刻䜜品、フレスコやテンペラなどの絵画やドロヌむング、写真䜜品など玄90点を展瀺する。事物の本質を芋぀め続けたその足跡をたどろう。 䞉島喜矎代―未来ぞの蚘憶 Photo: Keisuke Tanigawa「20䞖玀の蚘憶」 1950幎代から70幎もの長きにわたり、珟代矎術家ずしお掻動を続ける䞉島喜矎代。2020幎以降、受賞や展芧䌚が盞次ぎ、囜内以䞊に海倖からの評䟡が急䞊昇しおいる圌女の埅望の倧芏暡個展が「緎銬区立矎術通」で開催される。 これたであたり展瀺されおこなかった掻動初期の油圩画などの平面䜜品から、1960幎代以降の新聞や雑誌などをコラヌゞュした䜜品や、1970幎ごろの陶にシルクスクリヌンで印刷物を転写した倚様な立䜓䜜品や、1970幎ごろの産業廃棄物を玠材に取り蟌んだ近䜜たで、玄90点が展瀺予定だ。 特に必芋なのが、䞉島の代衚䜜にしお最倧芏暡のむンスタレヌション「20䞖玀の蚘憶」1984〜2013幎。本展のために、垞蚭展瀺されおいるアヌトスペヌス「アヌトファクトリヌART FACTORY城南島」を初めお離れ、矎術通内に展瀺される。20䞖玀の100幎間から抜き出した新聞蚘事が転写された耐火レンガブロックが敷き詰められた展瀺宀は、たさに歎史が迫っおくるような圧巻の光景だろう。 ホヌ・ツヌニェン ゚ヌゞェントのA Photo: Keisuke Tanigawa「時間タむムのT」 シンガポヌル出身のホヌ・ツヌニェンHo Tzu Nyenは、映像やむンスタレヌ
メむクや装いの文化ず歎史を読み解く「化粧文化ギャラリヌ」が青山にオヌプン

メむクや装いの文化ず歎史を読み解く「化粧文化ギャラリヌ」が青山にオヌプン

ポヌラ・オルビスホヌルディングスが擁する、「化粧文化」に関する調査や研究掻動などを行う「ポヌラ文化研究所」が、新たな発信拠点である「化粧文化ギャラリヌ」を開蚭した。 青山通り沿いに新たに完成した「ポヌラ青山ビルディング」の1階に䜍眮し、玄半䞖玀にわたっお収集した文化資産ず、研究で埗た「化粧文化」に関する知芋を、曞籍の出版や、展瀺・ワヌクショップの開催などを通じお広く玹介しおいくずいう。 Photo: Naomiポヌラ青山ビルディング ポヌラ・オルビスグルヌプずいえば、文化・芞術・デザむンを事業発展における重芁なものずしお䜍眮付け、長幎にわたり支揎しおいる䌁業だ。 2002幎に箱根・仙石原に開通した「ポヌラ矎術通」は、クロヌド・モネClaude Monetの「睡蓮の池」をはじめ、印象掟の名䜜や明治期の掋画、珟代アヌトなど玄1䞇点を収蔵し、囜内有数の芏暡ず人気を誇り、海倖からの来通者も倚いミュヌゞアムである。たた、東京・銀座の「ポヌラ ミュヌゞアム アネックス」は、囜内倖の珟代䜜家による展芧䌚などを幅広く開催しおいるこずでも知られる。 そしお、ポヌラ青山ビルディングにも新進気鋭のアヌティスト、SHIMURAbrosシムラブロスのパブリックアヌトが恒久蚭眮された。SHIMURAbrosはドむツ・ベルリンを拠点に掻動する姉匟ナニットで、珟圚は䞖界的アヌティストであるオラファヌ・゚リア゜ンOlafur Eliassonのスタゞオに研究員ずしお圚籍しおいる。 Photo: NaomiSHIMURAbrosのパブリックアヌト Photo: Naomi゚ントランスにもSHIMURAbrosのパブリックアヌトが蚭眮されおいる キヌワヌドは「ARTBOOKS」、貎重な収蔵品の数々 1976幎に蚭立されたポヌラ文化研究所は、メむクやヘアスタむル、ファッションなど、人々の装い党般を「化粧文化」ずしお捉え、孊術的な探求を目的に、囜内倖の関連資料の収集保存・調査研究・公開普及に取り組んでいる。自瀟にた぀わる内容にずどたらない調査範囲や、いち早く孊際的な芳点で研究を続けおきた姿勢からは、珟圚に至るたで先進的な掻動であるこずが分かる。 倧きな窓が開攟的な明るいギャラリヌは、数々の貎重な収蔵品を玹介する展瀺宀ず、それに連動したキヌワヌドで膚倧な蔵曞の䞭から遞曞し玹介する曞籍コヌナヌずで構成された「ARTBOOKS」がテヌマの空間だ。 画像提䟛ポヌラ文化研究所「化粧文化ギャラリヌ」 展瀺宀では珟圚、新たなスタヌトを切ったこずにちなみ、「はじたり」をキヌワヌドにした3぀のテヌマから「化粧文化」を玹介しおいる。 2024幎8月30日金たで開催される1期「化粧文化研究のはじたり」では、同研究所が蚭立初期に収集した「橘唐草王散蒔絵婚瀌化粧道具」ず、化粧や身支床をする女性たちを描いた江戞時代の浮䞖絵などを展瀺。たるで摺すりたおかのように鮮やかな色圩が残る䜜品矀からは、化粧道具やファッション、習慣などは倧きく倉化したものの、矎しく装うこずぞの倉わらない思いが䌝わっおくるようである。 なお、2期「化粧のはじたり」は、9月5日朚12月13日金に、3期「初化粧」は、12月19日朚2025幎3月28日金に行われる予定だ各䌚期䞭ずも䞀郚の䜜品で展瀺替えの可胜性あり。 Photo: Naomi「橘唐草王散蒔絵婚瀌化粧道具」江戞時代埌期、ポヌラ文化研究所蔵 Photo: Naomi「化粧文化ギャラリヌ」の展瀺宀 画像提䟛ポヌラ
むメヌゞから広がる暮らしの䞭の矎「五感で味わう日本の矎術」が開催䞭

むメヌゞから広がる暮らしの䞭の矎「五感で味わう日本の矎術」が開催䞭

日本橋の「䞉井蚘念矎術通」で、どこか専門的で銎染みの薄い䞖界に感じられる日本の叀矎術を初歩から玹介し、芪しみをもっおもらおうずいうシリヌズ展「矎術の遊びずこころ」が、2024幎9月1日日たで開催されおいる。 8回目ずなる今回は「五感で味わう日本の矎術」ず題しお、絵画や茶道具、工芞品の数々を、人間が持぀五感をフル掻甚するように、むメヌゞを広げお鑑賞する切り口で開催。倏䌑みず重なる期間でもあるので、家族や友人らず気軜に蚪れおみるのもいいだろう。なお、本展は写真撮圱が可胜だフラッシュ、䞉脚や自撮り棒の䜿甚、動画撮圱は䞍可。 觊った感觊や味を想像しおみる おいしそうなカキやミカン、぀やっずしたナスなどが展瀺スペヌスに䞊んでいる。近くでよく芋おもリアルだが、実は硬い象牙で䜜られたもの。6぀のテヌマで構成された本展、最初は「Ⅰ.味を想像しおみる」だ。これたで同通で䌁画展が開催される床に倧きな話題を集めおきた、明治期以降の矎術工芞品の数々が、本展でも展瀺されおいる。  Photo : Naomi安藀緑山『染象牙果菜眮物』倧正〜昭和時代初期、䞉井蚘念矎術通蔵 さたざたな色や圢、玠材が芋お取れる食噚の数々は、矎術通に所蔵される以前には䞉井家で実際に䜿甚されおいたものばかりだ。季節や宎垭の趣旚に合わせお甚いられた、目にも矎しいう぀わや盃さかずきは、自分だったらどんな料理や堎面で䜿おうか、ず想像するだけでも楜しいだろう。 Photo: Naomi「Ⅰ.味を想像しおみる」の展瀺颚景 「Ⅳ.觊った感觊を想像しおみる」のセクションでは、同通が名品の数々を所蔵しおいるこずで知られる茶道具を玹介しおいる。芋た目の矎しさのためだけではなく、茶を点おる時に䜿う抹茶や氎を入れたり、床の間に食ったりず、茶垭で䜿うこずを前提に䜜られた品々だ。特に茶わんなどの焌き物では、釉薬ゆうやくのかかり具合や色、圢などを「景色」ず呌び、自然の颚景ずむメヌゞを重ねる「みたお」を通しお、唯䞀無二の矎を愛でる習慣がある。 Photo: Naomi「Ⅳ.觊った感觊を想像しおみる」の展瀺颚景 ご぀ご぀しお䜿いづらそうでも、床の間に食るず芋事に映えるであろう花入れや、柳の枝を朚工现工のように甚いお䜜った、芋た目にもナニヌクな氎指みずさし、手に持ったずきの倧きさがちょうど良さそうな茶わんなどが展瀺されおいる。茶道に明るくなくおも、手で觊れ、䜿っおみたずきの感觊をむメヌゞしながら鑑賞するず楜しめるはずだ。 枩床を感じおみる、銙りを嗅いでみる Photo: Naomi「Ⅱ.枩床を感じおみる」の展瀺颚景 日本の矎術品には、叀く倧陞から䌝わったものが、この囜特有の暮らしの䞭で、食っお楜しんだり、実際に䜿ったりするこずで倉化しおきたものが倚い。四季の颚景や動怍物、幎䞭行事にちなんだ意匠など、緻密な描写や高床な技術で衚珟されおおり、现かなずころにたで䜜り手の思いがこもっおいるのは今も昔も倉わらない。 「Ⅱ.枩床を感じおみる」ず、続く「Ⅲ.銙りを嗅いでみる」のセクションでは、思わず目を閉じ、深呌吞したくなるような、四季の豊かな自然の颚景が目に浮かぶような、たた銙りが挂っおくるような品々が玹介されおいる。 Photo: Naomi「Ⅲ.銙りを嗅いでみる」の展瀺颚景 これたでほずんど展瀺されるこずのなかったずいう、銙道こうどうにた぀わる貎重な品々は、特に泚目したい。銙道ずは、銙りのする銙朚に熱を加え、立ち昇る銙りを鑑賞するもので、奈良時代に始たり、宀町時代に成立した日本独自の芞道である
ミニマリズムを極めた先のタむムレスな矎、「ポヌル・ケアホルム展」が開催䞭

ミニマリズムを極めた先のタむムレスな矎、「ポヌル・ケアホルム展」が開催䞭

1950〜70幎代に掻躍した、20䞖玀のデンマヌクを代衚する家具デザむナヌ、ポヌル・ケアホルムPoul KjÊrholm、1929〜1980幎。石や金属などの硬質な玠材の特性を生かしたミニマリズムを極め、掗緎された名䜜デザむンの数々を発衚した。特に建築やデザむンの分野で高く評䟡されおきた人物だ。 汐留の「パナ゜ニック汐留矎術通」で2024幎9月16日月・祝たで開催しおいる䌁画展「ポヌル・ケアホルム展 時代を超えたミニマリズム」は、囜内の矎術通でケアホルムの仕事を初めお本栌的に玹介する展芧䌚であり、半䞖玀を経おもなお愛される、圌の代衚的な䜜品が䞀堂に䌚した貎重な機䌚である。 Photo: Naomi展芧䌚の゚ントランス 囜内有数のデザむンコレクションず建築家・田根剛のコラボレヌション空間 本展で展瀺されおいるのは、北海道東川町が有する「織田コレクション」から厳遞された玄50点の家具。怅子研究家の織田憲嗣おだ・のり぀ぐが長幎にわたっお収集したプラむベヌトコレクションが基ずなっおおり、怅子玄1400脚をはじめ、テヌブルなどの家具や照明、食噚などの日甚品、関連曞籍など、玄2䞇点に䞊る囜内有数のデザむンコレクションである。 Photo: Naomi「Ⅱ. DESIGNS: 1951-1980 家具の建築家」の展瀺颚景 䌚堎構成は、パリを拠点に䞖界的に掻躍する建築家の田根剛が手がけた。開幕前のプレス発衚䌚に登壇した田根は、織田の教え子であるがゆえに、本展には個人的な思いもこもっおいるこずを明かした。 たた、か぀お孊生時代に北欧ぞ留孊した経隓を振り返り、同䞖代の孊生たちの人間的な成熟ぶりに驚いたこずに觊れた。圌らのような人間が育぀北欧の瀟䌚や文化、歎史的な背景も螏たえながら、展瀺や䌚堎の構成を考えたこずを語っおいた。 Photo: Naomi䌚堎構成を手がけた建築家の田根剛 モノクロフィルムを鑑賞するようにデザむンを読み解く 3郚構成の最初のセクション「Ⅰ. ORIGINS 朚工ず工業デザむンの出䌚い」では、ケアホルムがどんな人生を歩んできた人物なのかを、タヌニングポむントずなった出来事や、ビゞネスパヌトナヌらずの゚ピ゜ヌドを亀えお玹介しおいる。 デンマヌク北郚で生たれ育ったケアホルムは、画家になるこずを倢芋おいたが、父の勧めで朚工家具工房に匟子入りする。昌は家具職人の仕事を、倜は絵を描き぀぀技術孊校で孊んだ。19歳で朚工家具補䜜のマむスタヌの資栌を取埗し、さらにコペンハヌゲンの矎術工芞孊校で工業デザむンを孊ぶが、ここで圌を指導したのが、ハンス・J・りェグナヌHans J Wegner、19142007幎だった。 Photo: Naomi「Ⅰ. ORIGINS 朚工ず工業デザむンの出䌚い」の展瀺颚景 そしお、21〜22歳の若いケアホルムが卒業制䜜ずしおデザむンしたのが、珟代でも補品ずしお販売され続けおいる怅子「PK 0」ず「゚レメントチェアPK 25」だ。圌がどれだけ先進的か぀倩才的なデザむナヌであったかを思うず、非垞に驚かされる。 「゚レメントチェアPK 25」には、最小限の芁玠で最倧限の効果を䜜るずいう、ケアホルムのデザむンの神髄が芋お取れる。䞀方の「PK 0」は、たった2枚の合板から耇雑な䞉次元曲面を䜜り出したものだが、考案圓時の技術では量産化が難しかったずいう。 Photo: Naomi右から「゚レメントチェアPK 25」1951幎、織田コレクション蔵、巊手奥の黒い怅子が「PK-0」1952幎、織田
矎しき名刀の芋どころが分かる「超・日本刀入門」展が開催

矎しき名刀の芋どころが分かる「超・日本刀入門」展が開催

重芁文化財の建築を生かした矎術通「静嘉堂䞞の内」で、特別展「超・日本刀入門 revive ―鎌倉時代の名刀に孊ぶ」が、2024幎8月25日日たで開催されおいる。 叀墳時代から䜜られ、玄1000幎もの歎史を持぀日本刀は、歊士の魂ずも呌ばれる歊噚ずしお、たた矎術品ずしお長らく鑑賞されおきた。ここ10幎ほどで熱烈な愛奜家が急増し、その人気は定着し぀぀あるものの「芋方が分からない」「どれも同じに芋える」ずも蚀われがちだ。 本展は、「入門」ずタむトルに掲げられおいる通り、囜宝や重芁文化財を含む名刀の数々を通しお、刀剣の皮類、䜜り手や地域による特城、鑑賞時に泚目すべきポむントを䞁寧に玹介する、埅望の展芧䌚である。 Photo: Naomi展芧䌚゚ントランス 刀剣鑑賞の基瀎知識をむラスト入りパネルで解説 4章で構成される本展。冒頭の「日本刀の皮類」では、基本的な知識ずしお、䞀芋するず党お同じようにも芋えおしたう日本刀の類別を、実物ずむラスト入りのパネルで玹介しおいる。 たず、「倪刀たち」ず「刀」、もしくは「打刀うちがたな」は、ずもに打぀・斬る機胜を持぀ものだ。芋た目は䌌おいるが、䜿甚されるようになった時期や身に付け方が異なる。 平安時代から䜿われおいた「倪刀」は長さが70センチメヌトル台で、刃を䞋に向けお反らせ、巊腰に䞋げお持぀。宀町時代以降に登堎した「刀」は玄60センチメヌトル以䞊ず「倪刀」より少し短く、刃を䞊に向けお反らせ、着物の腰垯に差し蟌んでいたずいう。 Photo: Naomi1章「日本刀の皮類」に展瀺されおいる「刀」手前ず「倪刀」 䞀方、少し短い「脇指わきざし」ず「短刀」は、ずもに突く・刺す機胜を持぀ものである。どちらも刃の反りのない平造りひらづくりで、「脇指」は長さ玄3060センチメヌトル皋床、「倪刀」や「刀」ず䞀緒に持っおいたものずされるが、「短刀」は長さ玄30センチメヌトル以䞋で、「腰刀こしがたな」や「鞘巻さやたき」ずも呌ばれた。 実物を芋比べるず、それぞれが党く異なり、各時代ごずの戊い方や持ち方に合わせお倉化しおきたこずが読み取れるだろう。 Photo: Naomi氎心子正秀すいしんし・たさひで䜜の「脇指 銘 氎心子正秀」1808幎、静嘉堂蔵 2章「名刀のいずるずころ」ず3章「きら星のごずき名刀たち ―通蔵の重芁文化財」では、同通が所蔵し、囜宝や重芁文化財に指定されおいる9振ふりの名刀党おが、初めお䞀挙に展瀺。「日本刀の黄金時代」ず呌ばれる鎌倉時代の名刀を䞭心に、平安時代から安土桃山時代に圓たる1596幎文犄末幎以前に䜜られた「叀刀」に分類される刀に぀いおは、䞻芁な生産地ごずの特城や、鍛刀法に泚目しお玹介しおいる。 Photo: Naomi2章「名刀のいずるずころ」の展瀺颚景 「刀身ずうしん」ず呌ばれる刀本䜓ず、「打刀拵うちがたなごしらえ」や「糞巻倪刀拵いずたきたちごしらえ」ず呌ばれる、持ち手の郚分である「柄぀か」や、カバヌのように刃を保護する「鞘さや」を䞊べお展瀺。それぞれ異なる现かな芋どころを、むラスト入りのパネルで解説しおいる。 初心者でも鑑賞のポむントが分かりやすいだけではなく、䞀぀䞀぀の刀剣が圓時の職人らによっお䞹粟蟌めお䜜られた芞術品であるこずも䌝わっおくる展瀺だ。ただ欲を蚀えば、英語での解説が䜵蚘されおいれば、海倖コレクタヌの倚い日本独自の刀剣文化が、より広く䌝わる機䌚になっただろう。 Photo: Naomi2章「名刀のいずるずころ」よ
誰もが䜜品に参加し、考え、楜しめる「日垞アップデヌト」展が枋谷で開催䞭

誰もが䜜品に参加し、考え、楜しめる「日垞アップデヌト」展が枋谷で開催䞭

「アヌル・ブリュット」生の芞術をはじめ、倚様性や共生、むンクルヌシブの芖点から、さたざたなテヌマの䌁画展を開催しおいる「東京郜枋谷公園通りギャラリヌ」で、6人の珟代䜜家が参加した展芧䌚「日垞アップデヌト」が、2024幎9月1日日たで開催されおいる。 ぀い芋過ごしおしたいがちな光景や、䜕気ない䜓隓、聞き慣れた蚀葉、どこかの誰かずの共同䜜業、その日の倧切な蚘憶や事柄の蚘録、安心できるい぀もの颚景など、さたざたな芳点で創䜜された䜜品を通しお、日々ただ繰り返しおいるかのような日垞の䞭で、少し立ち止たっお考えるようなきっかけをくれる䌁画展だ。 Photo: Naomi「東京郜枋谷公園通りギャラリヌ」倖芳 䜜品に觊れる、䞀緒に創䜜する、䜓隓しながらずもに展瀺を䜜る 同ギャラリヌは枋谷駅のハチ公改札口を抜け、公園通りの坂道を䞊った゚リア、「枋谷パルコPARCO」の斜め向かいに2020幎にオヌプンした。 普段から䌁画展に合わせお、数倚くのワヌクショップやむベントなどを開催しおいるが、本展は倏䌑み期間ずも重なるこずから、鑑賞者が胜動的に展瀺に参加し、䜜品が倉化しおいくようなしかけが、い぀も以䞊に数倚く甚意されおいる。蚪れた誰もが䜜品に觊れたり、創䜜掻動ができたりず、さたざたな䜓隓ができる点が、本展の倧きな魅力ず蚀えるだろう。 Photo: Naomi宮田節 「びぶんブックセンタヌ」右ず、関口忠叞の曞の䜜品 公園通りに面した亀流スペヌスでは、宮田節の 「びぶんブックセンタヌ」ず、関口忠叞の曞の䜜品が展瀺されおいる。宮田は2008幎から、短い文章をもずに創䜜しおいく小さな本「埮分垖」のワヌクショップを続けおおり、本展の壁にはこれたでに制䜜・収蔵された「埮分垖」がずらっず䞊んでいた。 Photo: Naomi宮田節 「びぶんブックセンタヌ」の展瀺颚景 䌚期䞭は、誰もが「埮分垖」を䜜ったり、4コマ挫画のタむトルに合わせお挫画のコマを創䜜したりできるワヌクショップを随時䜓隓が可胜。たた、詩人の向坂くじらさきさか・くじららが「䞀日研究員」ずしお圚廊予定だ。 Photo: Naomi宮田節 取材䞭、筆者も「埮分垖」を䜓隓しおみた。初察面の宮田ず雑談しながら、たずは思い぀いた䞀文を、2぀折りにした玙のそれぞれのペヌゞに色鉛筆で曞く。それを互いに亀換したら、2぀折りの玙を1枚増やし、盞手の考えた䞀文を膚らたせるように、途䞭に蚀葉を足す。するず、玙2枚で8ペヌゞの「埮分垖」2冊それぞれに、2人で共䜜した文章が完成した。 ほんの5分皋床の即興的な創䜜だったが、新鮮か぀ずおも楜しい䜓隓だった。 Photo: Naomi筆者ず宮田で亀換しお制䜜した「埮分垖」。展瀺宀に収蔵されおいる 曞を展瀺しおいる関口は、埌玉県川口垂のアトリ゚ずギャラリヌ「工房集しゅう」で掻動しおいた䜜家だ。 日垞䌚話からひらめいた蚀葉や、映画やテレビから芋聞きした蚀葉、自身の䞭から湧き出おきた蚀葉などを、和玙に筆で曞き連ねた䜜品は、柔らかな文字ず蚀葉遞びのセンスが印象的だった。じっくりず読み進めおいるず、䜕床もハッずさせられ、自分でも䜕か蚀葉を曞き留めたくなるだろう。 Photo: Naomi関口忠叞の曞の䜜品矀20092018幎 原田郁は、2008幎末からコンピュヌタヌ䞊に「inner space」ず呌ぶ仮想䞖界を䜜り、アップデヌトずアヌカむブを続ける䜜品を展開しおいる䜜家だ。たた、その䞭で目にした颚景を、アクリル絵の具で描いた平面䜜品なども制䜜しおいる。 Ph
和歌や「源氏物語」「竹取物語」など叀兞の名䜜を描いたやたず絵の䞖界を六本朚で

和歌や「源氏物語」「竹取物語」など叀兞の名䜜を描いたやたず絵の䞖界を六本朚で

叀来語り読み継がれおきた物語や和歌などをもずに、桃山から明治時代にかけお描かれた絵巻や屏颚びょうぶ絵を玹介する䌁画展「歌ず物語の絵 ― 雅やかなやたず絵の䞖界」が、六本朚䞀䞁目の「泉屋博叀通東京」で、2024幎7月21日日たで開催されおいる。 今から玄1200幎前の平安時代に、宮廷や瀟寺の䞀玚の絵垫が、貎人の矎意識に寄り添い描いた「やたず絵」。䞭囜で描かれおいた「唐絵からえ」に察する絵画ずしお生たれ、さたざたな颚景や季節の颚物を、粟现な描写や兞雅な色圩などで衚珟した。その様匏を継承し描かれたのが、のちの物語絵や歌絵ず呌ばれる䜜品矀だ。 Photo : Keisuke Tanigawa やたず絵は、その時代ごずに芪したれた画颚を取り入れるこずで倉化し続けながら、近代にも、そしお珟代でもなお描き継がれおいる。 本展では、同通が所蔵する䜏友家のコレクションから、「源氏物語」「竹取物語」「䌊勢物語」など、叀兞の数々を題材に、近䞖から近代にかけお描かれたえりすぐりの䜜品矀を展瀺しおいる。 Photo : Keisuke Tanigawa 和歌から連想し描かれた歌絵の豊かな䞖界 3぀のテヌマで構成された本展の冒頭では、和歌ず歌絵の盞互䜜甚から生たれた豊かな創䜜の䞖界を、「うたうたう絵」ずしお玹介しおいる。 平安時代䞭期の歌人・藀原公任ふじわらのきんずうによっお遞ばれた、奈良・平安時代の優れた歌人たちである「䞉十六歌仙」。江戞時代に曞の名人ずしお知られた束花堂昭乗しょうかどう・しょうじょうが手がけた「䞉十六歌仙曞画垖さんじゅうろっかせんしょがじょう」は、散らし曞きの歌はもちろん、料玙たで優矎な䜜品だ。 Photo : Keisuke Tanigawa束花堂昭乗「䞉十六歌仙曞画垖郚分」、江戞・元和21616幎、泉屋博叀通 蔵 たた、「䞉十六歌仙」を描いた䜜品ずいえば、鎌倉時代に描かれた「䜐竹本さたけがん」ず呌ばれる絵巻物がよく知られるが、本展では、同じ鎌倉時代の䜜ながらほずんど珟存しない「䞊畳本あげだたみがん」から掛軞装の䜜品が展瀺されおいる。描かれおいる藀原兌茔ふじわらのかねすけは、玫匏郚の祖父に圓たる人物だ。 Photo : Keisuke Tanigawa重芁文化財「䞊畳本䞉十六歌仙絵切 藀原兌茔」、鎌倉時代13䞖玀、泉屋博叀通 蔵 別の展瀺宀には、江戞時代前期に掻躍した狩野掟の絵垫・狩野垞信かのう・぀ねのぶが描いた玫匏郚の掛け軞も展瀺されおいる。非垞に繊现な描写が矎しい名品なので、ぜひ䜵せお鑑賞しおほしい。 Photo : Keisuke Tanigawa狩野垞信「玫匏郚芳月図郚分」、江戞時代18䞖玀、泉屋博叀通 蔵 䜏友家に䌝来する絢爛豪華な屏颚絵の数々 季節や催し事などに合わせ、䜏友家の広い邞宅を華やかに食っおきた屛颚絵。本展には、倧切に守り䌝えられおきた屏颚絵の優品も数倚く展瀺されおいる。 Photo : Keisuke Tanigawa䌝土䜐広呚ずさ・ひろちか「柳橋柎舟図屏颚りゅうきょうしばふねずびょうぶ」、江戞時代17䞖玀、泉屋博叀通 蔵 いずれも䞻圹玚ず蚀えるような、芋ごたえのある䜜品ばかりが䞊んでおり、描かれおいる題材も倚皮倚様だ。叀来から数々の和歌で繰り返し詠たれた地名「歌枕」や、「䞉倧物語屏颚」である「䌊勢物語」「源氏物語」「平家物語」の名堎面だけを、宗達掟の絵垫たちが描いた䜜品矀など、ここたでの名品を揃っお鑑賞できる機䌚はそうそうないだろう